「雪っ娘」誕生物語・その5

「雪っ娘」誕生物語

研究会は飯舘村のイベントには積極的に参加をして、いいたて雪っ娘のPRをしてました。

商品開発についても県から出向されてた職員の方が県の事業費を申請して下さり、南相馬のパン屋さんの指導を受け、プリン、ソフトクッキー、パイ、ロールケーキなどを学び、新春村民の集いに披露しました。また、村のイベントにも積極的に参加して、研究会のメンバー達がそれぞれの役割分担で広めました。

しかし、三年目に入ると離脱して行くメンバーも増えて来ました。

会長として、私の何が悪いのだろうとかなり悩みました。その時、会計担当の伊藤隆三さんから言われた「会長!何かをやろうとすればイバラの道で、誹謗中傷の雨あられだけど、会長!我らの盾になって先頭に立って走ってくれ!」という言葉にどれだけ励まされたかわかりません。

そして、私は加工施設「までい工房美彩恋人」を立ち上げました。

田舎のかーちゃん達が出資をして起業するなんて事は中々厳しい時代でした。我が家の条件で村の簡易水道が入っている事や納屋があったという事、飯舘村では起業する人に対しての支援があったということ、そして何より、夫が大工であったということが大きな力になりました。

立ち上げた「までい工房美彩恋人」ではかぼちゃ植え隊を募集し、畑に苗を定植し、一株500円のオーナー制度も取り組み何人かにオーナーになっていただき、収穫の時、自分の株から何個のかぼちゃが収穫できたか楽しんで参加していただきました。勿論、お昼にかぼちゃ料理を振る舞い楽しんでいただきました。

研究会オリジナルのイベント「いいたて雪っ娘の目揃え会」も企画しました。自分で栽培した自慢のかぼちゃを半分にカットして半分は蒸したのをお客様に評価をしていただいたのです。そして、必ず一品は料理を作り、食べ方の紹介をしたのでした。この経験がより良い品質向上に向けた開発と、商品開発の一歩にもなりました。

そしてこうした経験が後々、収穫祭などのイベントに役に立つ事になったのです。

「その6」に続く

いいたて雪っ娘通信

いいたて雪っ娘通信

白く輝く薄皮に包まれた、艷やかで色濃い黄色の果肉。ほっくりした食感から生まれる、やさしく濃厚な甘さ。 福島県飯舘村で生まれ、多くの方の手によって大切に育まれてきたカボチャ「いいたて雪っ娘」。 いいたて雪っ娘通信では、美味しさの秘密や成長記録、加工品やイベントの情報など、いいたて雪っ娘に関する物語やお知らせをお伝えします。

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